こんにちは。横浜読書会です。
わたしたちは、「1か月に平均3冊以上の本を読む若者を増やす」ことを目的に、読書会の開催や読書に関する情報発信を行っています。
毎週、私が購入した本の中から2〜3冊程度オススメの本を紹介します。
興味があれば、ぜひ手に取ってみてください。
『mRNAワクチンの衝撃』 ジョー・ミラー 他(著)
現在、新型コロナウイルスのワクチンとして普及しているファイザーやモデルナのワクチンは、mRNAという分子が土台となっています。
mRNAワクチンは、これまでワクチン開発のプラットフォームとして一度も承認されたことがなかったと言います。
このmRNAワクチンが、わずか11ヶ月という非常に短期間でのワクチン開発成功に寄与し、全世界を救ったことは、科学会をおおいに驚かせました。
本書は、この医薬品製造の歴史におけるあらゆる記録を塗り替えることになった、ドイツの小さなバイオベンチャー企業・ドイツ・ビオンテック社の創業者夫妻を取材した迫真のドキュメントです。
『世界を変える5つのテクノロジー』 山本康正(著)
国連による「気候変動政府間パネル(IPCC)」の報告書を基にした2050年の世界の姿は、あまりにも厳しい状況を予測しています。
そんなディストピアのような未来は目にしたくないという思いから、ESG(環境・社会・企業統治)やSDGs(持続可能な開発目標)という取り組みが生まれました。
そして、GAFAなどのテクノロジー企業は、気候変動、食料不足、教育格差といった社会課題を、むしろビジネスチャンスとして捉えて、次なる投資をしています。
著者は、ハーバード大学院理学博士+元グーグル+京大特任准教授といった煌びやかな経歴が並ぶ山本康正さんです。
文系と理系の最先端を渡り歩いてきた山本さんは、まさにテクノロジーの伝道師としては、これ以上にない人材!
本書では、今後10年間で、企業にとって最も重要なテーマであろうESGについて、豊富な事例とともに大変分かりやすい観点でまとめられています。
『「利他」とは何か』 伊藤亜紗 他(著)
コロナ禍によって、誰もが人間関係において一度希薄にならざる負えない状況となりました。
それにより「他者と関わり」について、多くの人間が考え直すきっかけとなったことでしょう。
本書では、この他者との関わりにおいて、特にこのコロナ禍により注目されることになった「利他」という考えについて書かれています。
さきほどのESGやSDGsといった取り組みも、この「利他」という考えに近い概念でしょう。
本書は、東京工業大学の人文社会系研究拠点「未来の人類研究センター」のメンバー5名による共著です。
メンバーは、科学者、小説家、政治学者など、多様な人間で構成され、各々の立場から「利他」について語っています。
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